医療・福祉・介護のお仕事は、たくさんの知識と繊細な技術が必要です。
国家資格が必須なことも多いため、そのお仕事をするために長い時間をかけて勉強をしている方もいらっしゃるでしょう。
その最中にふと、「このお仕事、本当に私に向いてる？」と不安になることはありませんか。
今回は、医療・福祉・介護のお仕事に必要なスキルと、転職先の選択肢に入れておきたい他のお仕事について解説します。
医療・福祉・介護のお仕事って？
まずは、医療・福祉・介護のお仕事で代表的なものをいくつか挙げてみましょう。
- 看護師・准看護師
- 医療事務
- 介護福祉士
- ケアマネジャー（介護支援専門員）
- 管理栄養士
- 歯科衛生士
他にもたくさんのお仕事がありますが、今回はここに挙げたものを中心に解説していきます。
それぞれのお仕事の詳しい内容はこちらの記事をチェック！
医療・福祉・介護に必要なスキルとは
複数の方面へのコミュニケーションがとれる
病院や介護施設で働く看護師・介護福祉士には、高度なコミュニケーション能力が求められます。
病気やけがなどによって気持ちが弱っている患者さんに寄り添うのはもちろん、お見舞いに訪れるご家族のこともよく見ておくことが肝心です。
患者さんとご家族の関係や、スタッフに求めるものもそれぞれ違います。踏み込みすぎず、突き放しすぎない適切な距離を見極めましょう。
何かが起こった際、電話などで連絡をとって協力を仰ぐこともあります。わだかまりを残さないためにも、ご家族とも良好な関係を築いておくのがよいでしょう。
このように、色々な方面に気を配って対応していく力があれば、患者さんとご家族両方に気持ちよく病院・施設を利用していただくことができます。
違和感に気付くための観察力
医療・福祉・介護の現場で働く場合、施設利用者の日々の変化をしっかり観察するスキルが求められます。
小さな違和感が病気のサインとなっていることも少なくありません。
日々の様子をしっかり見て、「なんだか今日はおかしいな」というポイントに気付くことができれば、必要な処置をいち早く行うことができるかもしれません。
「服が汚れているな」「今日は食欲がないのかな」など、些細な変化にも気付けるように、毎日の様子をメモしておくようなマメさがあればよりよいでしょう。
イレギュラーにも慌てない冷静さ
特に看護師や介護福祉士は、人の命にとても近いお仕事です。
容体が急変するなどの予期せぬ事態に直面することもあるでしょう。
そのような緊迫した状況でも適切な判断ができることは、現場にとって非常に大切です。
何が起こっても慌てず騒がず、今すべきことを考えられる落ち着きを身につけていることが求められます。
判断・処置を慎重に行える
人の命や生活に関わるお仕事なので、当然慎重さを求められる場面がたくさんあります。
たとえば、歯科衛生士であればお客様のお口のなかの処置を行うため、技術的な慎重さが必要です。
また、ケアマネジャーのような介護施設利用者のプランを立てるお仕事であれば、それぞれに合ったものを適切に提供する判断上の慎重さが必要です。
このように、技術にも思考にも慎重さが求められるため、考えるよりも行動するというよりは、ひとつひとつをしっかり考えて判断するタイプの方のほうが向いているかもしれません。
知識の吸収・応用力
医療・福祉・介護のお仕事には国家資格が必要なものも多く、とにかく学ぶことがたくさんあります。
日々新しいものが生まれたり技術の進歩によって常識が変わったりすることも珍しくないため、学ぶことが苦にならないことが前提と言えるでしょう。
まずは必要な知識を頭に入れられる吸収力、そしてそれを知識で終わらせず、その場その場で適切に使える応用力が求められます。
諦めない忍耐力
医療・福祉・介護の現場では、様々な人を相手にします。
説明を理解していただけなかったり、納得していただけなかったり…。
ひとつの業務をこなすだけでもひと苦労、ということもあるでしょう。
一筋縄ではいかない相手でも、途中で諦めたり怒ったりせず、忍耐強く付き合っていくスキルが必要です。
資格なしで働けるお仕事って？
資格が必要なお仕事
医療・福祉・介護業界のお仕事は、働くために必須の資格が設けられていることも多いです。
資格が必要なお仕事で代表的なものをいくつか挙げてみましょう。
- 看護師（国家資格）
- 准看護師（都道府県による資格）
- 介護福祉士（国家資格）
- ケアマネジャー/介護支援専門員（都道府県による資格）
- 管理栄養士（国家資格）
- 歯科衛生士（国家資格）
こうしてみると、国家資格が必要なお仕事もたくさんあることが分かります。
そういった理由からも、医療・福祉・介護のお仕事はハードルが高いように感じている方も多いのではないでしょうか。
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資格なしで働けるものもある！
一方、資格なしで働けるお仕事もあります。
代表的なものは以下の通りです。
- 医療事務
- 看護助手
- 介護助手
- 歯科助手
こちらに挙げたように、資格なしでもできるお仕事は「助手」と呼ばれるサポート業務が大半です。
ただ、やはり資格がない状態での勤務になるため、担当できる業務範囲が限られたり、正社員としての募集がほとんどないなどの制約はあります。
そのため、業界への憧れが強ければ強いほど、「思っていたような仕事ができない」というギャップが生まれてしまう可能性もあるでしょう。
反面、子育てなどの理由で長時間の拘束がネックになっている方や、資格取得の時間がとれないという方にとっては始めやすい働き方かもしれません。
自分の働き方のビジョンに合わせて求人情報を探してみましょう。
スキルが活かせるお仕事は他にも！
今回ご紹介した医療・福祉・介護のお仕事で求められるスキルは以下の通りです。
- コミュニケーション能力
- 観察力
- 冷静さ
- 慎重さ
- 知識の吸収・応用スキル
- 忍耐力
医療・福祉・介護業界のお仕事は資格が必要なものが多く、特に転職先として候補に挙げる場合はすぐに動けないこともありますよね。
とはいえ、無理に働き始めるとミスマッチが起こりやすいものです。資格なしで働ける助手になってみたものの、思ったような業務を任せてもらえなかったり、お給料に不満を持ってしまったり…。
そんなことになる前に、あなたのスキルを活かせる他のお仕事のことも見ておきましょう。
たくさんの選択肢を比較することで見えてくるものもありますよ。
事務・総務・企画のお仕事
事務職
☆活かせるスキル
- コミュニケーション能力
- 慎重さ
- 知識の吸収・応用力
特に、医療事務のお仕事を検討している方は、事務職の求人情報も一緒に見ておくとよいでしょう。
事務職のお仕事は、書類などを間違いなく作成する慎重さと、社内外の人々の対応をするコミュニケーション能力の両方が必要です。
事務職というくくりのなかにも様々なお仕事があるので、慎重さに自信があるなら経理事務、コミュニケーション能力に自信があるなら営業事務など、スキルに合わせて探してみてください。
また、事務職とはいえ、その企業が扱う商品やサービスに関する知識が一通り必要になることもあります。
そういった場面では、知識の吸収・応用力を活かすこともできますよ。
コールセンター
☆活かせるスキル
- コミュニケーション能力
- 冷静さ
- 知識の吸収・応用力
電話を通してお客様とやりとりをするコールセンター。
業務内容は様々ですが、テレフォンオペレーター（テレオペ）やカスタマーサポートなどのかかってきた電話に対応するお仕事が特におすすめです。
顔が見えない状態での問題解決は案外大変。コミュニケーション能力を活かして、かゆいところに手が届く対応を心がけましょう。
商品・サービスの知識を吸収・応用するスキルがあれば、どんな質問をされてもしっかり答えることができますよね。
予期せぬ質問やクレームに発展した場合も冷静さを活かしてきびきび対処しましょう。
販売・接客のお仕事
葬儀・セレモニー
☆活かせるスキル
- コミュニケーション能力
- 観察力
- 冷静さ
命に寄り添うお仕事として、葬儀・セレモニースタッフというものもあります。
接客業というくくりにはなりますが、人の生死が関わってくるため少々特殊な雰囲気があります。
葬儀自体が初めてで不安を感じている方や、お別れに向き合いきれずに取り乱してしまう方。その時々によって空気感は異なります。
一通りのマニュアルを頭に入れるだけでなく、その場の雰囲気を正しく捉える観察力や、想定外のことが起こっても慌てない冷静さが必要です。
遺族・参列者の方にしっかり寄り添うことと、一定のラインに踏み込まないことを両立できる高度なコミュニケーション能力を持っていると、支持されるスタッフになることができるでしょう。
軽作業のお仕事
倉庫管理・ピッキング
☆活かせるスキル
- 慎重さ
- 忍耐力
パートのお仕事を探したい、未経験・資格なしから始めたいという主婦さんから人気を集める軽作業のお仕事。
このお仕事でも活かせるスキルがあります。
倉庫内での業務に欠かせないピッキング作業。これには、指示通りの商品を素早く集める慎重さが必要です。
また、同じような作業のルーティンになることが多いので、途中で集中力が切れてしまわない忍耐力も求められます。
まずはパートのお仕事から始めたい方は、選択肢に入れてみてもよいのではないでしょうか。
医療・福祉・介護に向いてる？スキルを要チェック！
医療・福祉・介護のお仕事は、高度な技術や知識、そしてコミュニケーション能力が必要です。
人と深く関わるお仕事なので、予期せぬ事態やトラブルが起こりやすいことも特徴のひとつ。生半可な覚悟ではすぐに潰れてしまいます。
まずは医療・福祉・介護業界に必要なスキルが備わっているかを改めて確認してみましょう。
その上で、スキルアップや資格取得を目指すことができれば、きっと意義のある転職活動になるはずです。
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