どんなお仕事でも、コミュニケーション能力が重要視されがちな今日この頃。
そうはいっても、具体的にどのような能力が必要とされているのかよく分かりませんよね。
今回は、転職活動の際にも気になる、コミュニケーション能力について解説します。
職種別!必要なコミュニケーション能力
「コミュニケーション能力が高い人」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?
明るく気さくで話が面白くて…。そんなイメージを抱いている方も多いかもしれませんね。
しかし、仕事をするうえで必要な要素はそれだけではありません。
そのうえ、職種によって求められるコミュニケーション能力は異なります。
代表的なものをいくつか見てみましょう。
販売・接客で必要なコミュニケーション能力
コミュニケーション能力が必要なお仕事として、一番イメージしやすいのは販売・接客でしょう。
アパレルショップやスーパーなどが職場となり、基本的には一般のお客様を相手にします。
そんな販売・接客で求められるコミュニケーション能力、代表的なものはこちらです。
- 自然に話しかけるスキル
- 洋服の流行などその業界に合った話題で会話するスキル
- お客様の要望を正確に汲み取り応えるスキル
販売・接客は、積極的に話しかける場面が多いという特徴があります。
人見知りをあまりしないタイプの方にとっては、始めやすいお仕事と言えるでしょう。
とはいえ、一方的にガンガン話しかけるだけでは単なるおしゃべりになってしまいます。
お客様のご要望にお応えするためには、聞くスキルも必要です。
コミュニケーションのなかから必要な情報を汲み取ることが、購入を促す第一歩となります。
営業で必要なコミュニケーション能力
営業には、一般のお客様が相手の個人営業と、企業が相手の法人営業があります。
営業する相手や、取り扱う商品・サービスによってスタイルは様々ですが、一般的にはこのようなコミュニケーション能力が必要とされています。
- お客様のお困りごとを聞くスキル
- 論理的に説明するスキル
- その場しのぎでない誠実な対応をするスキル
営業こそ、トーク力がものを言うように思われがちですが、一番大切なのは聞くスキルです。
今や、ひとつのサービスにも様々な選択肢があり、トーク力のみで成約を獲得できる時代ではなくなっています。
お客様の課題を一緒に解決していく姿勢が信頼につながるのです。
IT・クリエイティブに必要なコミュニケーション能力
SE(システムエンジニア)やWebデザイナーなど、専門的な知識を用いて働くお仕事は、机に向かってもくもくと作業をするイメージが強いですよね。
しかし、こういったお仕事にもコミュニケーション能力が必要です。
- 受け手に合わせて説明するスキル
- 実現可能な方法の提案・交渉スキル
- チームの足並みを揃える調整スキル
IT・クリエイティブのお仕事は専門性の高いものが大半です。
そのため、一番重視されるのは相手の知識レベルに合わせて分かりやすく説明するスキルと言えるでしょう。
また、納期や費用との関係でうまく進められない場合は、実現可能な方法を提案する必要があります。
お客様側と作成側、どちらにとっても無理のない内容に落とし込むための交渉に頭を悩ませることもあるでしょう。
コミュニケーション能力を上げるには
コミュニケーション能力と一口に言っても、職種やシチュエーションによって求められるものが異なることがわかりましたね。
それでは、ここからはコミュニケーション能力を上げる方法を考えてみましょう。
少し意識を変えるだけで改善できるポイントもありますよ!
聞くスキルを伸ばす
コミュニケーション能力アップには、聞くスキルが欠かせません。
ただ静かに話を聞くだけでなく、相づちを打ったり、質問を挟んで内容を深掘りするなど、聞いているポーズをとることもポイントです。
聞く力を伸ばすためには、まずは相手に興味を持つことから始めましょう。
相手のことを理解したいという気持ちがあれば、自ずと注意深く話を聞くことができるようになります。
汲み取るスキルを伸ばす
勝手な思い込みやこれまでの経験から、きちんと話を聞かずに決めつけてしまうことはありませんか?
聞いた話を正しく理解することができないと、良好なコミュニケーションをとることはできません。
そこで必要になってくるのが話し手の意図を汲み取るスキルです。
まずはしっかり話を聞き、頭のなかで要点を整理しましょう。
汲み取るスキルを伸ばすには、表面的な言葉だけでなく、表情や声のトーンなどの情報にも気を配る意識が必要です。
そして、曖昧なところはそのままにせず、その都度認識のすり合わせを行いましょう。
話すスキルを伸ばす
どのような仕事であっても、会話がなければ始まりません。
会話を成立させるには、聞くだけでなく話すスキルも必要ですよね。
トークショーを開くような感覚ではなく、シーンに合わせた使い分けを意識しましょう。
そのためには、その都度会話の目的をしっかりと掴んでおく必要があります。
世間話をして場を和ませる、お客様に商品をおすすめする、どちらかを選んでもらうなど、ゴールがはっきりしていれば、会話も進めやすいですよね。
多くをしゃべることが苦手でも、目的に沿った内容をきちんと伝えることを徹底すれば、印象はがらりと変わるでしょう。
伝えるスキルを伸ばす
一方、商品・サービスの説明を求められた場合や、社内外でプレゼンを行う場合など、伝え方が重要視されることもあります。
これこそ、ビジネスにおいて最も特徴的なコミュニケーション能力と言えるかもしれません。
段階ごとに細かなポイントを見ていきましょう。
伝える前に理解する
伝えるスキルは、「伝えたいもの」と「伝える相手」についてどこまで理解できているかによって質が違ってきます。
営業として商品をご案内するケースをイメージしてみてください。
まず大切なのは、商品・サービスのことをしっかりと理解すること。
そして相手のことを知り、その人やその企業にとって必要なものを見極めることが2つ目のステップです。
同じものを説明するにしても、人それぞれ注目ポイントは異なります。
相手にとって必要な情報を盛り込むことができたかどうかが、その後の行動を左右するのです。
伝え方にも工夫が必要
伝えたい内容が決まったら、伝え方を考えましょう。
ビジネスの世界でよく言われるのは、「結論から伝える」というものです。
「この商品の良さはこれ!」「サービスがこんなふうに変わります!」など、一番注目してほしいことを先に示しておけば、誘導もしやすくなりますよね。
とはいえ、伝え方に正解はありません。
伝えたいものや相手によって効果的な方法は異なりますので、話の進め方や資料の作り方など、その都度工夫が必要です。
シチュエーション別!コミュニケーションのポイント
対面に電話、メールなど…。
伝えるシチュエーションにも色々ありますよね。
それぞれのメリット・デメリットをチェックしながら、自分が得意なものを探してみましょう。
対面の場合
対面でのコミュニケーションは、表情+身振り手振り+声を使うことができます。
そのため、お互いの感情が伝わりやすいことがメリットです。
反面、言葉そのものへの注意が薄くなってしまい、「伝えたつもり」になりやすいというデメリットもあります。
形として残るものがないので、重要事項は文書で残しておくなど工夫が必要です。
電話の場合
電話は声でのやりとりになるので、声の大きさやトーンによって感情を伝えることができます。
遠いところにいてもつながることができるのが最大のメリットでしょう。
デメリットとしては、お互いの姿が見えないので、今どういった状況なのか察するのが難しいということです。
例えば、テレフォンオペレーターのお仕事では、起こっているトラブルが見えない状態で解決へ導かなければならないケースもあります。
「伝えるスキル」と「聞くスキル」のどちらもが非常に重要で、対面よりも高度なコミュニケーション方法だと感じる方も少なくないでしょう。
文書の場合(メールなど)
特にビジネスの場面では、社内外問わずメールや提案資料などの文書を用いてコミュニケーションをとることが多いでしょう。
文書でのやりとりは、表情や声を使うことができないので、感情を伝えるのが非常に難しいのが特徴です。
「対面では伝えられるのに、うまく文章にできない!」という問題に直面することも少なくないでしょう。
話し言葉と書き言葉の違い、またビジネス文書のマナーなど、最初に覚えなければならないこともたくさんあります。
しかし、うまく使えるようになれば、非常に効果的なツールになります。
資料をひとつ作成できれば、お客様への一斉送信で事前にある程度の情報を伝えておくことができるでしょう。
そうすれば、その後のやりとりもスムーズですよね。
社内業務も、文書の形でマニュアル化すれば、いちいち口頭で説明する手間が省けます。
文書でのコミュニケーション能力が向上できれば、業務の簡略化や信頼度アップにつながっていくでしょう。
場面に合わせて工夫しよう
コミュニケーションをとらなくてよいお仕事はありません。
コミュニケーション能力が低いと感じる方は、聞くスキル、話すスキル、伝えるスキルのどれに問題があるのかを考えてみましょう。
現状と向き合うことで、適したお仕事が見えてくるかもしれません。
▼職場の雰囲気を見ておこう!
コミュニケーションのとり方は、その場の空気感にも左右されるもの。
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