「子どもが突然発熱…でも今日は大事な仕事がある。どうすればいいの?」「子どもの体調不良でしょっちゅう仕事を休むのが心苦しい。職場に申し訳ない」「子の看護休暇って聞いたことあるけど、どう使えばいいの?有給と何が違うの?」——共働きが当たり前になった今、子どもを持つ働く親が日常的に直面するのが、子どもの急な発熱・体調不良による仕事の欠勤という問題です。
特に保育園・幼稚園の頃は、洗礼を浴びるように次々と感染症・発熱を繰り返す時期があります。「また熱を出した、また会社に連絡しなければ」という状況に追い詰められ、職場への申し訳なさ・自己嫌悪・焦りでパニックになってしまう方も多いです。
しかし、子どもの看護のために仕事を休むことは法律で守られた権利であり、正しい連絡方法・制度の使い方・職場との信頼関係の築き方を知っておくことで、慌てず対応できるようになります。
2025年現在、2021年1月から「子の看護休暇」が時間単位での取得も可能になり、さらに使いやすい制度になっています。また、育児・介護休業法の改正が続いており、子育て支援の拡充が進んでいます。
この記事では、子どもが発熱した際の連絡方法・引き継ぎのコツ・子の看護休暇制度の最新内容・事前準備・職場との関係づくりまで、2025年最新情報をもとにわかりやすく解説します。
まず確認!子どもが発熱したときの対応の優先順位
朝、子どもの発熱に気づいたとき、何を最初にすべきか迷ってしまう方は多いです。焦りでパニックになる前に、対応の優先順位を確認しておきましょう。
- 子どもの状態を確認する(体温測定・症状の確認・機嫌・顔色などをチェック)
- 今日の対応を決める(仕事を休む・テレワークに切り替える・パートナーが対応する・祖父母に預ける・病児保育を使うなど)
- かかりつけの小児科への受診を検討する(高熱・ぐったりしている・症状が重い場合は早めに受診)
- 職場への連絡を行う(できるだけ早く、始業時間前か直後が目安)
- 仕事の引き継ぎを行う
最初にすべきは子どもの状態の把握です。「電話を先にしなきゃ」と焦るあまり、子どもの様子確認が後回しになってしまうことがないようにしましょう。
仕事を休む連絡はどうする?
電話で連絡するのが基本
急な欠勤の連絡は、メール・LINEではなく電話で直属の上司に連絡するのが基本です。メールやチャットで済ませたいと思う気持ちはわかりますが、急な欠勤は相手がすぐに状況を把握してその日の業務調整をする必要があります。文字のやり取りでは確認の往復が生まれ、時間のロスにつながります。電話であれば一度の会話でその日の対応を相談・決定できます。
「気まずいから電話したくない」という気持ちになることもありますが、迷惑をかけることよりきちんと連絡することへの誠実さが職場の信頼につながります。
連絡のタイミング(当日・前日)
| 状況 | 連絡のタイミング | ポイント |
|---|---|---|
| 前日から体調が悪そうだった | 前日のうちに予告連絡をしておく | 「明日発熱する可能性があります」と伝えておく |
| 当日の朝に急な発熱 | 始業時間の15〜30分前を目安に連絡 | 上司が出勤してすぐ把握できるタイミングで |
| 保育園からの呼び出し | 確認後できるだけ早く連絡 | 「今から迎えに行きます。午後は〇〇で対応します」と状況を伝える |
前日から体調が気になっている場合は、当日を待たずに「もしかしたら明日休むかもしれません」という予告連絡をしておくことが、職場の準備を助ける大切な配慮です。「まだ確定じゃないから言いにくい」と思うかもしれませんが、事前の予告があるだけで上司・同僚の対応がまったく変わります。
電話で伝えるべき内容・例文
電話連絡では、以下の内容を簡潔に伝えましょう。子どもの看病をしながらの電話になることも多いため、あらかじめ伝える内容を頭に整理しておくとスムーズです。
- 急に休まなければならないこと(結論を最初に伝える)
- 休む理由(子どもの発熱・体調不良)
- 今日の業務状況と引き継ぎ事項
- 連絡がとれる状況かどうか
電話連絡の例文は以下の通りです。
「おはようございます。〇〇(名前)です。急なご連絡で大変申し訳ありません。朝から子どもが発熱してしまい、本日お休みをいただきたいのですが、よろしいでしょうか。本日は午後2時に〇〇様との打ち合わせが入っておりますが、△△さんに引き継ぎをお願いできれば幸いです。資料はすでに共有フォルダに入っております。電話はつながる状態にしておきますので、何かご不明点があればご連絡ください。ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。よろしくお願いいたします。」
ポイントは「結論→理由→引き継ぎ内容→フォロー体制」の順で簡潔に伝えることです。長々と謝り続けるより、具体的な引き継ぎ情報を伝える方が職場の助けになります。
仕事の引き継ぎをどうするか
急な欠勤で最も重要なのが仕事の引き継ぎです。「迷惑をかけてしまった」という罪悪感ではなく、「どうすれば職場に与える影響を最小限にできるか」という発想で行動しましょう。
- 当日の予定・アポイント(時間・相手先・目的)
- 誰に引き継ぐかの提案(「〇〇さんにお願いできれば」)
- 関連資料の場所(共有フォルダ・メールなど)
- 緊急時の連絡先(「電話はとれる状態です」など)
- 締切が迫っているタスクの状況
電話口ですべてを完璧に伝えようとせず、詳細は後でメール・チャットで補足するという方法でも構いません。「電話で大まかに伝えた後、詳しい引き継ぎ内容はメールで送ります」と一言添えると、上司も安心します。「体調の悪い子どもをそばに置きながら次々と連絡をするのが難しい」という場合は、引き継ぎ相手の判断を上司に一任するという選択も問題ありません。
「代わりの人を見つけて」と言われたら?
シフト制のパート・アルバイトで働いている方の中には、急な欠勤の際に「代わりに出てくれる人を自分で探してください」と言われて困った経験がある方もいるのではないでしょうか。法律上、欠勤する本人が代わりのスタッフを見つける義務はありません。シフト管理・人員配置は使用者(会社・雇用主)の責任であり、欠勤者が自力で代替スタッフを確保しなければならないという法的根拠はありません。
- 可能な範囲で声かけをすることは協力的な行動として評価されるが、「見つからなかったから出勤できない」という状況にはならない
- 「申し訳ありませんが、今は子どもの看病中で連絡が難しい状況です。シフト調整のご相談はお任せしてもよいでしょうか」と伝える
- 代わりが見つからなかったとしても、その責任を負う必要はない
ただし、現実的には職場環境・人間関係によって対応が難しいケースもあります。「見つからないから行かなくていい」という知識を持ちながらも、可能な範囲での協力姿勢を示すことで、職場との関係を良好に保つことができます。
子どもの看護による休みの扱い(有給?無給?欠勤?)
急な欠勤の場合、休みの扱いは以下のいずれかになります。
| 扱い | 内容 | 給与への影響 |
|---|---|---|
| 有給休暇を充当 | 通常の有給を使う | 給与の減額なし |
| 子の看護休暇(有給) | 法定の看護休暇・会社が有給とする場合 | 給与の減額なし |
| 子の看護休暇(無給) | 法定の看護休暇・会社が無給とする場合 | 休んだ分は減額される |
| 欠勤 | 有給なし・看護休暇対象外の場合 | 休んだ分は減額される |
当日の連絡であっても、上司に相談すれば有給休暇を後から充当してもらえるケースがあります。「今日の欠勤は有給休暇で処理できますか」と確認してみましょう。ただし、有給休暇には限りがあります。自分が体調不良になったときやその他の事情で休む必要が生じたときのために、有給を使い果たしてしまわないよう注意が必要です。そこで活用できるのが子の看護休暇制度です。
子の看護休暇制度とは?【2025年最新】
制度の概要・対象者
子の看護休暇は、育児・介護休業法に基づく法定の休暇制度で、有給休暇とは別の枠組みとして設けられています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠法律 | 育児・介護休業法(第16条の2) |
| 対象となる労働者 | 小学校就学前の子を養育するすべての労働者 |
| 対象となる事由 | 子どもの負傷・疾病の看護、予防接種、健康診断 |
| 取得単位 | 1日・半日・時間単位(2021年1月から) |
| 有給・無給 | 会社の規定による(法律上は無給でも可) |
取得できる日数
| 養育する子どもの人数 | 1年度あたりの取得可能日数 |
|---|---|
| 1人 | 最大5日 |
| 2人以上 | 最大10日 |
「1年度」とは、会社で特別な定めがない場合は4月1日から翌年3月31日までを指します。会社によって異なる場合があるため、就業規則・人事担当者に確認しておきましょう。
2021年の改正ポイント(時間単位取得が可能に)
2021年1月1日の育児・介護休業法の改正により、子の看護休暇が時間単位で取得できるようになりました。これは大きな改正です。以前は1日単位・半日単位でしか取得できなかったため、「子どもが熱を出したので午前中だけ休んで午後から出勤したい」という場合でも半日分の休暇を消化する必要がありました。
2021年以降は、必要な時間分だけ取得できるため、「保育園から呼び出しがあったので2時間だけ看護休暇を使う」「病院に連れて行く3時間だけ取得する」という柔軟な使い方ができるようになっています。ただし、時間単位での取得が困難な業務(交替制勤務など)の場合は1日・半日単位での取得のみとなる場合があり、会社ごとに運用方法が異なるため事前に人事・上司に確認しておくと安心です。
対象外になる可能性があるケース
以下の条件に該当する場合は、子の看護休暇の対象外となる可能性があります。
- 日々雇い入れられる労働者(日雇い契約)
- 継続雇用期間が6ヶ月未満の労働者(会社の労使協定による)
- 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者(会社の労使協定による)
「継続雇用6ヶ月未満」「週2日以下の勤務」という条件は、パートタイムで働き始めたばかりの方が該当する可能性があります。入社時や転職時に子の看護休暇が使えるかどうかを確認しておくと安心です。
取得の申し出方法・伝えること
子の看護休暇は、急な発熱など事前にわからないことが多いため、当日の電話等口頭での申し出でも取得できます。書類等の提出が必要な場合も後日の提出が認められていますので、当日は口頭での申し出で問題ありません。
- 看護休暇を取得する本人の氏名
- 対象となる子の氏名・生年月日
- 取得する年月日(時間単位の場合は開始・終了時刻)
- 子が負傷・疾病にかかっている事実、または予防のための世話を行う旨
会社によっては申請書や看護したことを証明する書類(診察券・領収書など)の提出を求めることがあります。事前に会社の規定を確認しておきましょう。
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子どもの急な発熱に備えるための事前準備
「急に発熱してからどうするかを考える」のではなく、「発熱前に準備しておく」ことが最大のピンチ対策です。
職場への事前の報告・環境づくり
子どもが小さいうちは急な欠勤が発生するかもしれないということを、育休復帰前・入社時・ある程度早い段階で上司に伝えておくことが、職場との信頼関係の土台になります。「私には小さい子どもがいて、急な発熱での欠勤が発生する可能性があります。そのような際は迅速に引き継ぎをしますので、ご了承いただけると助かります」というように事前に伝えておくだけで、実際に欠勤が発生したときの職場の反応が大きく変わります。「知っていたから対応できる」と感じてもらえる環境を自分で作っておくことが大切です。
また、日頃から急に休んでも困らない環境づくりを意識しておくことも重要です。
- 担当業務の手順・進捗状況を常にメモ・共有フォルダに整理しておく
- チームメンバーとの情報共有を密にしておく
- 自分が担当している案件の状況を上司が把握できるようにしておく
- 「急な欠勤でも大丈夫な体制」を日頃から上司・チームと一緒に作っておく
家庭内での役割分担を決めておく
子どもが熱を出したとき、パートナーのどちらが対応するかという家庭内での役割分担を事前に決めておくことが、慌てずに対応するための重要な準備です。毎回どちらが休むかをその場で判断していると、「今日は私が絶対に休めない」「私も大事な予定がある」という状況でお互いに押し付け合う形になりかねません。
- 月に何回までは自分が対応する、何回以上はパートナーが対応するというルール
- 「どちらも仕事が休めない場合」の第3の選択肢(祖父母・病児保育・ベビーシッター)
- かかりつけ医・病児保育施設の電話番号の共有
- 子どものアレルギー・服薬情報の両親による共有
病児保育・ベビーシッターも選択肢に
パートナーも自分も仕事を休めないという場合の選択肢として、病児保育施設・ベビーシッターサービスへの事前登録をしておきましょう。病児保育は事前登録が必要な施設がほとんどです。いざというときに初めて調べ始めても間に合わないことがあります。子どもが元気なうちに近くの施設を調べ、登録を済ませておくことが最重要ポイントです。
また、企業によってはベビーシッター利用補助制度(内閣府の企業主導型ベビーシッター利用者支援事業など)を導入していることがあります。会社の福利厚生・人事担当者に確認してみましょう。
子どもの発熱で繰り返し休むことへの不安に向き合う
「また休んでしまった」「同僚に申し訳ない」「こんなに休んで評価が下がるのでは」という罪悪感・不安は、子育て中の多くの親が抱える感情です。この不安と上手に向き合うためのヒントを整理しておきましょう。
①「子育て期間は一時的なもの」と割り切る
子どもが小さいうちの頻繁な発熱・体調不良は、保育園入園後2〜3年が最も多く、その後は免疫がついて落ち着いてくるのが一般的です。「今はこういう時期だ」と割り切ることが、精神的な余裕につながります。
②「休んだこと」より「どう貢献するか」にフォーカスする
謝り続けるよりも、休んだ分を別の形で貢献するという姿勢が職場の評価につながります。「今日は休みましたが、明日は早めに出勤します」「引き継いでくれた資料を整理しておきました」など、具体的な行動で返すことが信頼を積み上げます。
③感謝を忘れずに伝える
休ませてもらった日の翌日には、対応してくれた上司・引き継いでくれた同僚への感謝を直接伝えることを習慣にしましょう。「ありがとうございました。助かりました」という一言が、「この人を助けて良かった」という気持ちにつながります。
④どうしても限界を感じたら転職も視野に
「この職場では子どもの急な発熱のたびに肩身が狭い思いをしている」「子育てに理解がない職場でこれ以上続けるのが限界だ」という場合は、より子育てに理解のある職場への転職を前向きに検討することも選択肢のひとつです。2025年現在、テレワーク対応・時短勤務OK・子育て支援に積極的な企業は確実に増えています。
よくある質問(Q&A)
Q. 子の看護休暇は有給休暇と何が違いますか?
A. 有給休暇(年次有給休暇)は勤続期間・出勤率に応じて法定付与される休暇で、理由を問わず取得できます。一方、子の看護休暇は子どもの看護・予防接種・健康診断のために特別に設けられた休暇で、有給休暇の残日数に関係なく取得できます。ただし子の看護休暇は会社規定によっては無給となる場合があります。
Q. 子の看護休暇は派遣社員・パートタイムでも使えますか?
A. はい、雇用形態にかかわらず使えます。正社員・派遣社員・パートタイムを問わず、子の看護休暇制度の対象になります。ただし継続雇用6ヶ月未満・週2日以下の勤務は会社の労使協定によって対象外となる場合があります。
Q. 子の看護休暇を使うと給与は減りますか?
A. 会社の規定によって異なります。有給として扱う会社では給与は減りません。無給とする会社では休んだ時間分の給与が減額されますが、無断欠勤扱いにはなりません。自社の就業規則・人事担当者に確認してみましょう。
Q. 子どもが小学生になっても子の看護休暇は使えますか?
A. 現行制度では子の看護休暇の対象は小学校就学前の子を養育する労働者です。ただし育児・介護休業法の改正では子育て支援の対象年齢拡大が進んでおり、対象年齢を小学校3年生修了まで(9歳まで)に拡大する改正の議論も進んでいます。最新情報は厚生労働省のホームページで確認しましょう。
Q. 「子どもが熱を出すから採用したくない」と言われそうで転職活動が怖いです。
A. 採用面接での子育てに関する不当な質問や、子育てを理由とした採用拒否は男女雇用機会均等法上問題になる行為です。また、2025年現在、子育て支援に積極的な企業・テレワーク対応の企業は増えており、子育て中であることをプラスに評価する職場も多くなっています。「子育てしながらこれだけのことができる」という強みを伝えることで、理解ある職場への転職は十分に可能です。
まとめ
- 子どもの急な発熱への対応は「子どもの状態確認→対応方針決定→職場連絡→引き継ぎ」の順番で落ち着いて進める
- 仕事を休む連絡は電話で直属の上司に、できるだけ早く(始業前か直後を目安に)行う
- 電話では「結論→理由→引き継ぎ内容→フォロー体制」を簡潔に伝える
- 前日から体調が気になる場合は予告連絡をしておくと職場の準備に役立つ
- シフト制で「代わりを探して」と言われても法的な義務はない。可能な範囲での協力はしつつ、無理に出勤する必要はない
- 子の看護休暇は有給休暇とは別枠で、小学校就学前の子を養育する労働者が1年度5日(2人以上は10日)取得できる
- 2021年1月から時間単位での取得が可能になり、より柔軟に使えるようになった
- 子の看護休暇は当日の口頭での申し出でも取得可能。書類は後日提出でOK
- 急な欠勤への備えとして職場への事前報告・家庭内の役割分担・病児保育の事前登録をしておくことが最大のピンチ対策
- 「また休んでしまった」という罪悪感より「感謝を伝えること」「具体的な行動で返すこと」で職場の信頼関係を積み上げよう
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