【広島県の最低賃金】あなたの給与は大丈夫？

2023年10月20日

こんにちは！

しごと計画学校広島校の竹内です。

「年内にはお仕事を決めたい」

「年明けからは新しい職場に移りたい」

そんなお声がよく聞かれるようになりました。

駆け込み転職も増えるこの時期に気を付けてほしいことの一つが、最低賃金です。

広島県の最低賃金

現在の広島県の最低賃金は、時間額970円です。

最低賃金額は毎年10月に改訂されていて、ほぼ毎年上昇しています。

今回も、昨年の930円から40円アップです。
※例外もあります。「広島県特定（産業別）最低賃金」を参照ください。

求人票や給与明細を見る際には、これを下回っていないかを確認する必要があります。

時給制の場合は分かりやすく、「970円」を下回っていなければOKです。

なお、精勤手当（皆勤手当）・通勤手当・時間外手当は、最低賃金の計算に含みません。

これも覚えておきましょう。

最低賃金額のセルフチェック

賃金が最低賃金額を上回っているかどうかは、

自分でチェックすることができます。

給与体系によって異なり、主に以下の方法を使います。

●時給制の場合
時間給≧最低賃金額(時間額)

●日給制の場合
日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

※ただし、日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される場合には、

日給≧最低賃金額(日額)

●月給制の場合
月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

最低賃金額の確認例

●月給制の場合
基本給：150,000円
職務手当：30,000円
通勤手当：5,000円
時間外手当：35,000円
総支給額：220,000円

年間所定労働日数：250日
1日の所定労働時間：8時間

これを基に計算してみましょう。

まず通勤手当・時間外手当は、最低賃金の計算の対象に入らないので、引きます。

220,000円－(5,000円＋35,000円)＝180,000円

そしてこの金額を、時間額に換算します。

(180,000円×12か月)÷(250日×8時間)＝1,080円

この場合、広島県の最低賃金970円を上回ります。

●日給制と月給制の組み合わせの場合
基本給（日給）：6,000円
職務手当（月給）：25,000円
通勤手当（月給）：5,000円
勤務日数：20日間
総支給額：150,000円

年間所定労働日数：250日
1日の所定労働時間：8時間

これを基に計算してみましょう。

まず、最低賃金の対象ではない通勤手当を引きます。

30,000円－5,000円＝25,000円

そして基本給（日給制）と手当（月給制）を

それぞれ時間額に換算し、合計します。

基本給の時間換算額
6,000円÷8時間／日＝750円／時間
手当の時間換算額
（25,000円×12か月)÷(250日×8時間)＝150円／時間
合計の時間換算額
750円＋150円＝900円

この場合は、広島県の最低賃金970円を下回っています。

●固定給と歩合給の併用の場合
総支給額：221,813円
固定給（対象外の手当を除く）：136,000円
歩合給（対象外の手当を除く）：50,000円
固定給に対する時間外割増賃金：30,000円
固定給に対する深夜割増賃金：3,000円
歩合給に対する時間外割増賃金：1,875円
歩合給に対する深夜割増賃金：938円

1年間における1箇月平均所定労働時間：170時間
時間外労働：30時間
その内深夜労働：15時間

これを基に計算してみましょう。

まず固定給を1箇月平均所定労働時間で割って、

時間当たりの金額に換算します。

136,000円÷170時間＝800円

次に歩合給を月間総労働時間数で割って、

時間当たりの金額に換算します。

50,000円÷200時間＝250円

そして固定給の時間換算額と歩合給の時間換算額を合わせ、

最低賃金額と比較します。

800円＋250円＝1,050円

この場合、広島県の最低賃金970円を上回ります。